真希Side
私は、寮の外階段の前に座り込んでいた
さすがに、あそこまで言われるときついな・・・
私の目からは、涙が零れ落ちる
人に言われたからって、泣くのは、嫌なのに、涙は止まらなかった
「うぅっ」
口から嗚咽が漏れる、情けない気分になった
唇を思い切りかみ締めた
不思議と痛さは感じなかったけど、舌の上に、鉄の味が広がった
こんなになるまでかむことは今までなかっただろう
そのまま、しばらく泣いた
ガサガサガサ
突然、隣の草が揺れた
一瞬、美弥ちゃんかとも思ったけど
美弥ちゃんなら、私のすぐ後ろの玄関から出てくるはずだ
だれ?
「誰なの!?」
大声で叫んだ



