おそらく、佐藤さんか他の看護師さんが、途中抜き取っておいてくれたんやろな。
うちと同じような心配して。
「でも、よかったやん。一緒に寝てたら、クシャクシャになって破れてたかも!」
「え!ほんと!?よかった、机にあって。」
輝樹はギュッと大切そうに抱きしめて「一緒に見よ!」とうちのところに寄ってきた。
うちはベッドに座って、輝樹は車椅子で、一緒に写真集を見た。
最後まで見終わって、話しをしてた。
そこで、うちは明後日退院することを伝えた。
「お姉ちゃんも、金曜日まで?僕も、土曜日にいなくなるの。」
「そうなんや、一緒やん。」
「うん!バイバイ一緒だね!」
嬉しそうに笑うてる気を見てると、うちも心の底からホッとした。
一緒に出て行くなんて、偶然にしろ、めっちゃ嬉しい事やった。


