「じゃぁ、ママとパパ帰るね。」 「うん。また来てや。」 「当たり前やろ。大事な娘に会いに来ぉへん親がどこにおんねん。ほなね。」 「・・・ほな。」 会いに、来ぉへん親・・・。 窓の外を見ると、少し曇ってるように見えた。 「・・・よっ」 足を動かしてみると、何とか動けそうや。 行ってみよう。 輝樹の部屋に。 輝樹のところに行って、うちがいつ退院しても輝樹が悲しまへんように。 ちゃんと、言っておこう。 松葉づえを使って、うちは輝樹の元へ向かった。