「そう?ママ、パパ昨日普通やった?」
「普通だったわよ?何もなかったわ。」
ママがそういうなら、大丈夫なんやと思う。
でも、パパはやっぱり、少しおかしいような気がする。
気のせい、のはずなんやけど。
「笑美。」
パパの口からうちの名前が、ポロリと聞こえた。
「なに?」
「・・・パパは笑美が大好きやで?退院したらどこ行くかなぁ。」
パパの大きくて優しい手が、うちの頭をそっと撫でる。
『大好き』と言われたんは、これまでにもあった。
でも、なんでやろ・・・。
その言葉が、何か引っかかる・・・。
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