「なに?」 「悩んでることがあったら、ママに相談した方がええよ!」 ビールを持ってダッシュでリビングを出て行ったパパ。 してやられた・・・。 「もう!」 「笑美、写真ならあそこっ。」 「え?」 ママが台所から顔を出して、ある場所を指さす。 そこは、うちのアルバムがたくさんある棚。 「うちの写真やなくて、パパの学生の頃のやで?」 「一番端の、古いやつはパパのよ。・・・そのなかにパパの大切な人がいるから。」 「ママ、聞いてたんや・・・。」 案の定、ママの耳にもあの話は届いてたらしい。