「パパ、全然違う人みたいに悲しい目してたから。うちのこんな姿見たからやろうけど、そんなパパを一人にするんは怖いやん?」
「・・・そうね。じゃぁ家に帰るわ。また明日来るから。学校には伝えてあるからゆっくり休んでね?」
「ありがとう。じゃぁね。」
「早いけど、おやすみ。」
ママは軽く手を振って病室を出て行った。
静かになったその空間は、メッチャ暇やった。
「・・・病院内歩けるかな。」
少し痛いけど、歩いてみたくなった。
ホンマに、旅行気分やわ。
ママとパパにばれたらメッチャ怒られそうや。
「いっ、しょっ。」
ベッドから降りて、足を動かす。
何とか歩けそう。


