それでも、表紙を見続けて恍さんのファンになって、輝樹と中を見て、もっと好きになって。





今目の前に、その人がいる。



「・・・ありえへん。」




「いやぁ、僕もまさか自分のファンでいてくれてる子がこんなに近くにいるなんて、嬉しいな。しかも、実際会って話ができて、写真も一緒に撮れてるし。幸せだな。」

「うちもです!」





『幸せ』とパパさんに言われて、思わず間髪入れず叫んでもうた。



きっと、うちの顔は真っ赤やと思う。



目頭もなぜか、少し熱いような気がする。




「笑美?」



「っすごい!メッチャすごい!うち、恍さんに会えたんや!っすごい!!」





事実を知った瞬間は、実感がなかなか沸かへんくて、今やっとその波が来た。



それはもう、何回すごいて言うても言いきれへんくらい、すごい感情。