そして、冬真が指をさした。
「ここだよね、れーくん。」
「あぁ。」
ここ、と言われたその家は、まだ新築のようなきれいな二階建ての家やった。
冬真が「入っていい?」とれーくんに問うておきながら、先に入って行ってもうた。
れーくんはそんな冬真に呆れながら「笑美も、上がれ」とうちに指示をした。
れーくんがそのドアを開けてくれて、うちは中に入った。
「お邪魔します。」
「いらっしゃい。あら、あなたは初めてね?」
「あ、はい。鈴木笑美と言います。」
最初に出迎えてくれたんは、れーくんのお姉さん。
メッチャきれいな人で、思わず見とれてもうた。
こんなきれいなお姉さんやったら、ママさんはどんな人なんやろうと、一人頭の中でいろんな考えをめぐらせてた。


