何でか少しギクシャクしてもうたこの空間で、コホンッと小さく咳をしたれーくんが改めて口を開いた。 「俺の名前は・・・」 「うん。」 「名前、は・・・」 「うん。」 「えっと・・・」 「うん。」 「いちいち返事するな!言いにくいだろ。」 「あ、ごめん。」 アハハ、と笑ってごまかして、うちは黙り込んだ。 「はぁ・・・。俺は小野寺、れい。」 「・・・うん。」 「漢字で書くと麗しいって書く・・・。」