この時のうちは、れーくんは何かに悩んでるんやと思ってた。
せやから、急に優しくなったり、冬真が羨ましいて言うたりするんやと。
れーくんの顔を覗きこんで「ちゃんと話してや」と言った。
「ばっ・・・。さっきからちゃんと話してるだろ。」
「空ばっかり見て、うち、ほっとかれてるみたいやんか。」
「・・・それは、わりぃ。」
それだけ言うと、素直に向き直ったれーくん。
そして、うちの目を見る。
うちも、れーくんの目を見て話しを聞く。
でも相変わらず、れーくんの目がきれいで、見とれてもうた。
「・・・おい。」
「はい!?」
「・・・ジッと見んな。」


