空からうちに視線を移して「少し、時間いいか」と優しい目で問う。
日が落ちて、薄暗い中でも、れーくんの目は輝いて見えた。
それはれーくんの目に星が映ってるからなのか、はたまた目が潤んでるのか、ただ単にれーくんの心がきれいなのか。
うちはそんなれーくんの目を見て、静かに頷いた。
何も、言えへんかった。
ただ、静かに頷くことしかできへんかった。
れーくんについて歩いていくと、小さな公園に着いた。
もちろん、こんな時間に誰もいてへん。
うちとれーくんは近くにあったベンチに座った。
どちらともなく、お互いの隣に。
座ってからしばらくは、お互い何も言えへんかった。
れーくんはまた空を仰いで、口を開こうとせぇへん。
うちも、特に話すことも浮かばず、隣にいてるだけ。


