「俺さ、人の泣き顔見たくない人だから・・・。俺が泣かしたみてぇだけど、早く泣き止め。」





「っ・・・は、放して!」



「うるさい。」




廊下の真ん中で、うちはれーくんに抱きしめられてた。



こんなところ、人に見られたら恥ずかしいやん!




そう思うのに、れーくんは放してくれそうにないし、もがいてもピクリともせぇへん。




「れーくん!」



「あのさ。」



「・・・なんや。」




「鼻水だけはつけるなよ。」




「っつけへわ!」



ついに、ドンッと勢いよく押し返した。




ヨレッとお互いなりながら離れた。