軽く「ははっ」と笑いながら受け答えをしたうちを見て、ママが苦笑いしてたのがわかった。
どうやら、そういう雰囲気ではなかったみたいや。
「笑美さん、あなたは数時間前に自転車と接触事故をしたんですよ?」
「事故!?うちが!?」
「そうです。幸いにも、相手が自転車だったこと、それから急ブレーキで減速が効いていたことで命にまで関わりませんでした。」
「・・・はぁ。」
「あの事故の時、何かされていたんですか?道の真ん中で。」
道の真ん中で、何をしてた、か?
何をもこれをも、うちは何も・・・あ、あれか?
「眠たくて、あくびして、目をこすってて、ってことだけですね。」
「え、笑美。」
「ん?」


