冬真もとっくに荷物をまとめて、帰る気満々。 うちやって、帰りたい! 「れーくん、笑美ももうギブアップみたいだよ?」 「黙っとけ。」 「・・・はーい。」 「・・・れーくん、覚えた。」 冬真が折れてしまった以上、ウソでも覚えたて言わな、帰られへんと思った。 「なら、教科書貸せ。」 なぜか、うちの教科書を取って、閉じるれーくん。 そして、衝撃の一言を口にした。 「今の一文、読んでみろ。」 「・・・え、教科書は?」 「覚えたんだろ。言え。」