この声は・・・欄? ガラガラ――― 教室に入ってきたんは、やっぱり欄やった。 そして、うちを見るなり「あれ!?笑美!?」と言いつつ気まずそうな顔をする。 「欄、数学補習終わったん?」 「えっと・・・その・・・」 「もしかして現国の補習やったん?」 「あの・・・その・・・」 口ごもって、中々確信に触れへん欄。 中島先生を見ると、こちらもまるで「あちゃ~」とでも言いたいように、頭を抱えてた。 この状況を飲めてへんのはうちだけ。 居心地が悪い。 「欄、どないしたん?」