名残惜しく、本屋さんを出て家へと向かう。
もう少しで家に着くって時に、うちの横の路地から小さな女の子が出てきた。
その子はメッチャ早く走ってて、そのままもちろん・・・ドスッっという音と共にうちにぶつかった。
「いたたたっ、大丈夫?」
うちは大丈夫やけど、この子は大丈夫やろか?
うちの上に乗っかってる女の子に声をかける。
・・・あれ?
動かへん?
そんなに威力あったん!?
「なぁ、大丈夫?おーい、おーいっ。」
女の子が持ってた、その柔らかいほっぺをペチペチッと叩いてみた。
「・・・ぃ」
「え?」
やっと聞こえてきたその声は、小さな声で「ごめんなさい」と呟いてた。


