「そう。俺らの方見てたから、何か用事かなって。」
「いえ、特にはないです。」
まさか、二人の会話を想像してたなんて言えへんし。
それに、れーくんもこっち見てるし。
なんだか、れーくんってオーラが怖いような気がする。
「そっか。でさ、それって数学でしょ。1年?」
それ、と指差されたのは雑誌の下敷きになってた教科書。
「あ、そうです。」
「俺らも1年だし、敬語じゃなくていいよ。勉強?」
「しようとして諦めた結果。色々あって授業受けれてへんから。」
「関西弁?」
「あ、まぁ・・・」
この冬真くんって、めっちゃくちゃフレンドリー。


