☆

 放課後。

「あぁーあ、疲れた!」

 私は背伸びした。

「オマエはなんもしてないだろっ」

 ゴン、と頭にグーパンチを落とされた。

「いたぁっ!何すんのよ!」

 頭を押さえて龍二を睨む。

「いたくないだろ、これくらい…って、あ?」

 階段を下りたところで龍二が足を止めた。

 龍二は、踊り場の前、昇降口を見つめたまま、動かない。

「どうしたの?」

 私も前を見た。

「…あ」

 昇降口には、マッキーがいた。