「美紀、放課後職員室前な」

 給食のとき、隣の席の黒田龍二が言った。

「ほぇ?」

「オマエも学級委員だろ!…らしくないけど」

 最後にムカつく言葉を添えて、龍次はパンをかじる。

「一人で行ってよぉ~」

「オマエ、帰宅部だろ。…俺もだけど。しかも学級委員は俺とお前なんだから、一緒に行くぞ」

 龍二はそれなりにイケメン…っていうか、学年一のイケメンでモテる。

 そのイケメンは私に対してものすごぉーく厳しい。

「えぇ~~~っ!?」

「文句言ってんな!」

 そんな龍二を、琴美は恋する乙女の目で見つめていた。