「じゃあ、私はどうなるんですか!?私、あなたとの結婚を楽しみにしてたのに!」

 花梨さんが甘ったるい声で訴える。

「そりゃ、こいつと会うまではオマエのこと好きだった。でも今は、こいつが世界で一番好きだ」

 マッキーの言葉に、花梨さんが目に涙を浮かべた。

「酷い…っ!」

 私はマッキーと花梨さんを見比べた。

「私のが美人だし、お金だって持ってるのに!」

「俺の好きな女を侮辱するな。それに、金なんて関係ねぇだろ」

 マッキーが静かに言った。

 でも、花梨さん、かわいそうだよ…。自分が結婚できるって思ってたのに、いきなり私が現れて、婚約を破棄されちゃったんだよ?

 そんなの、おかしいよ!