「め、命令って!」 『今から、デートだ』 私は窓に目をやった。 窓の外でマッキーがウィンクするのが見えた。 「おぉっ?ラブラブじゃん?」 琴美が冷かしてくる。 「そんなんじゃないってば」 「東城さん。あなたが真木先輩のこと、私は絶対に認めないから」 百合ちゃんが、ドスのきいた低い声で囁いた。 私は鞄を持って教室を飛び出した。 ★ 昇降口に行くと、そこには既に、マッキーがいた。 「遅い」 マッキーが不機嫌そうに言った。