「マッキー?」 後ろで琴美が呟いた。 『いいぜ?』 あっさりオッケーが出て私は驚いた。 「ねぇ、マッキーって誰よ?」 また琴美が聞いてくる。 「え?」 私はマッキーに聞き返した。 『じゃ、待ってろよ?』 言い返そうとした瞬間、マッキーが電話を切った。 「ちょっ――」 「俺の授業中に電話とは、いい度胸だな?」 数学の先生に睨まれて、私は首を竦めた。 「ごめんなさい!」 先生は顔赤くした。 「素直でよろしい」