俺様ヤンキーくんとのキスから始まる恋




 だって、可愛いなんて滅多に言われないから。

「…博斗まってんだ?」

 聞かれて私は頷いた。

「あー、博斗は…まだ時間かかりそうだね」

 マッキーに目をやった銀河さんが苦笑しながら。

 私もマッキーを見る。

 まだ女子に囲まれているマッキーを見ると、遠い人…それこそ、神様と人間ほど遠く感じられて、悲しくなる。

 私がいるのに、女子に囲まれてへらへら笑ってるマッキーに、怒りを通り越して悲しみを感じる。

 けど、銀河さんの前で、意地でも泣く訳にはいかない。

 せっかくの卒業式なのに。

 私だって、マッキーを祝ってあげたいのに。

 なんでこうなるんだろう…。