「ごめんね」

 小声で言うと、

「謝るな。俺は、あくまで付き添いだからな」

 龍二はそっぽを向いて言った。

 マッキーのいる校門までの道が、やけに長く感じた。

「マッキー…」

 私はマッキーの名前を口にした。黙って私を見ていたマッキーが私を見る。

「話があんだけど」

 マッキーが低い声で言った。さっきからマッキーは、私の隣にいる龍二を気にしているのかな…?

「ちょっと来い」

 マッキーはそう言って私の腕を掴んだ。

 咄嗟に、私は龍二のシャツを握る。

 それを見て、マッキーの顔が険しくなった。

「…離せよ」

 マッキーが、ドスの効いた声で言う。