別れなきゃ、そう思えば思うほど、苦しくなっていく。

 英語の授業が終わるころには頭の中には「別れ」の単語だけが入っていた。

 授業の内容なんて、全然頭に入ってない。

「…お前、また悩んでたろ」

 龍二に言われた。

「うっ…」

 また、夢の中でも悩んでたみたいだった。

「オマエ、アホだろ…」

 龍二があきれ返った顔で言う。

「…龍二」

「あん?」

「アイス、食べにいくよ」

 元気の源であるアイスを食べに行くのに、私は龍二を道連れにすることにした。

「はっ!?なんで俺!?」

「いいから!」