マッキーが私に好きだって言ってくれたこと

 私もマッキーと同じことしてたってこと

 私の報告に、琴美は自分のことのように喜んでくれた。けど、またすぐに顔を曇らせ、「ごめんね」と言った。

 琴美はそれから顔を上げて私の顔を捉えると、言った。

「私ね、知ってたの。龍二が美紀のこと好きだって」

 その言葉に、私は絶句した。

「…え?」

 かすれた声が出る。

 私は目を見開いて琴美を見た。

「昨日のね、美紀と真木先輩がうまくいけばいいなって考えた作戦だったんだけどね」

 琴美はそこで言葉を切った。

 私の目をしかり見て、琴美は言葉をつづけた。

「同じくらいに龍二と美紀にもうまくいってほしかったんだ」

 私は何も言えなかった。

「龍二と一緒にいるときに、もしかしたら美紀が『マッキーよりいいな』ってそう思ってくれるんじゃないかって」