龍二の言葉に、抱えていた不安が大きくなる。
好きだからこそ、別れたくない。
マッキーのことが好きだから、手放したくないんだ。
でも――
「そうだね。でも付き合いながらマッキーの本心を探るなんてできないから」
私の言葉に、龍二はそっけない返事をして、それから悲しそうな顔をした。強気でマジメな学級委員だとは思えないその顔に、私は戸惑った。
「龍二…?」
それからは無言で目的地まで歩いた。
結構歩いたところで、不意に龍二が口を開いた。
「あれ、お前に似てね?」
それはいかつい鬼の絵が描かれた看板だった。
「似てないよ!」
「はぁ?似てるじゃん。あのモデル、お前なんじゃね?」
正直、龍二の隣はいやすい。龍二と喋っていると本音で話せるんだ。
マッキーと違って、「バカ」とか普通に言い合える。



