「…いい?カクカクシカジカ…」

 琴美が龍二に耳打ちで作戦を話した。

 作戦を聞いている龍二の顔が、だんだん真っ青になって行く。

「は!?嘘だろ!?俺、そんなことしたら真木先輩に殺されちまうよ!!」

 龍二が信じられないと言いたげに言った。

「そうだよ琴美。これじゃあマッキー騙してるのと同じだよ」

 この前は賛成したけど、やっぱりダメなような気がした。

 マッキーの気持ちは知りたいけど、騙したくない。

「美紀、真木先輩の気持ち知りたいんでしょ?こうでもしなきゃ、わかんないんだよ!?」

 琴美の気迫に、負けた。

 私は小さく頷いた。頷いたけど、龍二が琴美に反対してくれるのを願っていた。

 すると琴美は龍二に近寄って、また耳打ちした。今度は龍二の顔は真っ赤になって行く。