私は名前で呼ばれたことに半分ズルいなとか思ったけど、その反面、とても嬉しかった。

 単純な私は名前を呼ばれたなんて理由だけで嬉しくなってしまうわけで。

 ゆっくりと顔を上げた。

 それからマッキーが口を開く前に、

「ごめんなさい」

 はっきりとした口調で言った。

 マッキーが首を傾げる。

「何が?」

 私はマッキーの顔を見れなくて俯いた。俯いてしまった私の顎をマッキーが掴む。無理矢理、私は顔を上げさせられた。

「カノジョでもないのに、勝手に嫉妬して…ごめんなさい」

 するとマッキーは魅惑的な笑みを浮かべ、私の耳元に顔を寄せると低い声でこう言った。





「俺の女になる?」