私の前にあったのは、大きなマンション。すごく高級そうなマンションだった。
「いや、引っ越してねェよ」
マンションの皮を日本家屋がかぶったとか?…あり得ない。
「ここが俺の家。前に行ったのは俺の実家」
マッキーはそう言って私の腕を掴む。
「俺の部屋はここの最上階なんだ」
聞いてもない情報を付け足された。
「へぇーえ」
マッキーが玄関に入った。まっすぐにエレベーターホールへ向かう。
「早く来いよ」
マッキーがエレベーターの中から手招きした。
「うん」
「俺さぁ、一人暮らしなんだよね」
それを聞いて、私は戸惑った。つまり、今から二人きりってことだよね!?



