「美紀、安心して。それは病気じゃないから」

 琴美が言った。

「じゃあ、なんなの、これ」

 私の質問には答えず、琴美は

「美紀、嫉妬ってなんですると思う?」

 と聞いてきた。

「なんでって…わかんない」

 私の答えに、琴美は大げさに転ぶ真似をしてみせた。

「それはね、相手のことが好きだからよ」

 驚いて唾を呑みこんだ拍子に私はむせてしまった。

 私が、マッキーを好きなの!?

 驚くべき真実に、戸惑ってしまう。

「私が、マッキーを?」

 琴美が頷く。

「そうよ」