ふと、視界に金髪に近い茶髪が見えた気がして、校門に目を向ける。
校門の前に黒い車と金髪に近い茶髪の男子、それと黒い髪の女の子。
「マッキー…?」
私は小さく呟いた。違うって信じたかったけど、着崩した制服も泥で汚れた白いスニーカーも、マッキーのスタイルと重なって行く。
黒い髪の女の子は指折りのお嬢様しか通えない名門校、S大学付属高校の制服を着ている。
マッキーが、女の子の頭を撫でた。
「!」
私はフェンスから離れて二人が見えない位置まで下がった。
「くだらな…」
私は呟く。
学校抜け出して女の子と会ってるマッキーも
二人を見て嫉妬してる私自身も――



