私はあまり夜は食べないから、2人より先に食べ終わって紅茶を飲んでいた。


ゆっくりしてるとインターフォンがなった。


「こんな時間にお客さん?」


雅は不思議そうに言った。


「まぁ、見たら分かる。ちょっと待ってて。一応インターフォンならすけど入ってくるから。」


そう言って近づいてくる足音に向かって私は言った。


「今日はまだこっちだよー。」


階段を昇りかけてた足音が止まって、リビングのドアを開けた。


「早く始めるぞ、楓。」


「え?祥弥さん?」


「あれ、雅ちゃんじゃん。」


「え、ちょ、楓どゆこと!?」


「まぁまぁ、部屋行ったら話すから。」


私に掴みかかる勢いの雅を落ち着かせて、ソファーから立ち上がる。


お母さんが祥弥に気付いて一言二言言葉を交わしていた。


「祥弥、先に行くかんね。」


私は声をかけて雅を引っ張って部屋に向かった。