『好きだよ』



別行動を開始して初めて2人きりになる。


人が多いからとさりげなくまた手を繋いでくれた事が素直に嬉しかったことは言わないでおく。


「じゃ、買ってくる。」


ラッキーなことに林檎飴の屋台は誰も並んでなかった。


「買ってくるって、奢る。」


「そんな悪いよ。」


「いや、俺が買おうって言ったから。それに彼氏が彼女に奢るなんて普通。」


「そんな普通知らない。」


「今知ったな。」


「…くっ。」


「林檎飴1つください。」


ってちゃっかりほんとに買っちゃってるし。


はい、と林檎飴が出されたから受け取った。


「お兄さん、年下の彼女か?」


と、急に屋台のお、おじさん……には若いか。


お兄さんが祥弥に言った。


「分かります?」


「分かる分かる。会話聞いてる限りじゃお兄さんの方が上手だったからな。」


けたけたと笑ってお兄さんは言った。


てかなんでそんな親しそうに話してんの?


いつの間に通じ合った!?


「知り合ってけっこう長いんですけど付き合い始まったの去年のクリスマスで。」


「ほー!だから彼女さんの方はドギマギって訳か。」


「ツンデレなだけです。」


「祥弥!」


なにを余計な事を!