『好きだよ』



「楓ー!おみくじ引こ!!」


先にお参りを済ませていた雅がおみくじの前で楽しそうに私を呼んだ。


お金を入れておみくじを引く。


「あ、吉だー。」


雅は吉だったらしい。


私は中吉だった。


うん、私も雅もなかなかいいじゃん。


「雅、吉は大吉の次に良いんだよ?」


「え、そうなの!?」


「うん。例えば吉が1だとすれば中吉は0,5。」


「そうだったんだー!」


ちょっとした豆知識を披露。


「楓どこでそんな知識仕入れてくるの?」


「兄ちゃん。」


私の答えに祥弥は納得した様子。


「確かに渉は無駄な知識が多かった。」


「それを教えられ続けた。」


「「「成程。」」」


「あといい結果のおみくじは財布に入れるといいんだよ。」


そういうと雅はすぐに財布に仕舞っていた。


わー、ちょっと可愛い。


「さて、俺と楓は林檎飴買いに行くけど?」


「俺らはお守りとか買ってからフラフラする。」


「んじゃ、別行動で。」