朝ごはんを食べて私と雅とお母さんは私の部屋に振袖を着る為に居た。
「楓はとりあえず自分で着てね?後で直したりしてあげるから。」
「うん。」
「あ、雅ちゃんはこっち。」
「はーい!」
まさかこの私が振袖で初詣に行くなんて思いもよらなかった。
いつも私服だったし。
ちなみにあの後彼氏組を少しシバいて2階には来ないように注意しておいた。
「楓終わった?」
「うん、もうちょい。」
とりあえず終わって雅の方を見る。
「わ、雅ちょー似合ってる…。」
「ほんと?楓も似合ってるよ!ほんとに着れたんだねー。」
「バカにしないでよー。」
「ほら、楓の番。直してあげるからこっち来て。」
と、お母さんに少し手直ししてもらって今度は髪をやる。
雅に楓は座れ、と言われて素直に鏡の前に座ると少し高い椅子に雅が座って私の髪をいじり出した。
雅の髪は私のお母さんがやっている。
「楓ぶきっちょだから私がやってあげる!」
「…ぶきっちょ言わないで……。」
私が何もしなくていいってのが申し訳なかったけど、ここは素直にいじられておこう。
雅は将来美容師になりたいらしく、器用で上手い。
お母さんも手先は器用だから……。

