言えたらどんなにいいかと考えるけど、フラれた時どうしていいか分かんなくなるから。


「…楓?」


いきなり黙った私を不思議がって、祥弥が私の顔を覗き込んだ。


「どうした?寒い?」


「ち、違う大丈夫何ともない!と、ところでさ祥弥は彼女出来たの?」


うわ……私何聞いてんだろ。


これで好きな人居るとか、彼女居るとか言われたら明日平静で居らんないかも。


「俺ー?そうだな…。今考えたら大学じゃ気になる人なんていないな。」


「そーなんだ。」


内心、とても安心した。


今年のあけおメールで祥弥は最後に『お互い早く彼氏彼女を見つけましょう』ってつけてあった。


その時は私もそうだねー、なんて思いながらあけおメールを返したのを覚えてる。


まぁ、それから私は恋なんてできっこなく今に至る訳だが。


………そっか。


まだ、私に希望はあるんだ。