そう。


さっき雅が言っていたように、マンガの男の子…つまりは2次元が好きなのだ。


好きなだけでどっぷりとハマっているとかではない。


普通に恋愛だってしてきた。


……と、言っても2年くらい恋愛とはご無沙汰だ。


「告っちゃいなよー、楓。」


「雅みたいに度胸がないから無理。」


「えー。……でも、楓が好きになるのも分かるよ。カッコイイもんね、彼。」


「あんた彼氏どうした。」


「彼氏が1番に決まってんじゃん!」


「デスヨネー。」


「うわっ、どーでもよさそー。」


「うん、どうでもいい。まぁいいや、それでどんなイケメンを見つけたん?」


私が聞くと、一瞬きょとんとして思い出したように話しだした。


……忘れてたんかい。


と、私達2人は今日もお喋りに明け暮れている。


「よし、楓。」


「なに?」


「帰りコンビニね。」


「……なんで。」


「楓の好きな人に会う為。」


「真面目な顔してゆーな。一昨日行ったばっかじゃん。」


「そーいわず!あ、じゃ放課後ね!」


チャイムが鳴り終わるとほぼ同時に雅は席に戻った。