一連の流れを見ていた雅が、祥弥が出て言った直後私に詰め寄ってきた。
「なになになに!どゆこと!?」
そんなに目を輝かせるな。
「はぁ……いやですね。」
カクカクシカジカ………。
「マジで!!!」
「声がでかい!今何時だと思ってんの。」
「あぁ、ごめんごめん。」
こいつ絶対悪いと思ってない。
断言できる。
顔が笑ってる。
「楓、チャンスじゃ。」
「意味分かんねーし。とりあえず準備して祥弥にパジャマとか渡してくるから待ってて。」
「うんっ!」
…なんか雅の肌が艶めいてる気がする。
もうやだこの子……。
人ごとだと思ってこのやろう。
「ミルクティー、冷めないうちに飲んでね。あと隣の部屋の暖房付けといてくれると助かる。あ、加湿器忘れずに。」
「ほいほーい。」
私は兄ちゃんのパジャマと未開封の男物の下着を持ってお風呂場に向かった。

