「ど、うだ……このやろう…。」
「うん、正解。」
只今の時刻、10時47分。
「いつもより長かったーーーー!祥弥の鬼っ!」
「はいはい。楓の兄貴より優しいと思うけど。」
「あれと比べるな。あの鬼畜野郎と比べたら確かに祥弥の方が優しいけどそれでも鬼だ!」
「あ、楓終わった?」
「うん、終わった。あ、先にお風呂行ってきなよ雅。」
ベットの上で伸びをしながら欠伸をしている雅にバスタオルを投げた。
見事に(顔で)キャッチして着替えを抱えて部屋を出た。
…意味深な笑顔を残して。
「いつもより時間かかったな、楓。理解と飲み込みは早いんだけど。」
「難しかっただけだよ。問題が鬼畜すぎる。」
「んな事言ってっと大学きついぞ?」
「いやいや大学行かないし。」
伸びをしながらテーブルに突っ伏す。
眠ぃ、と祥弥も欠伸をした。
と、部屋のドアがノックされてお母さんが入ってきた。
「随分時間かかってたんじゃない?はいこれ、ミルクティーね。」
「ありがとうございます。」
「あざす。」
「もう遅いし、祥弥も泊っていっちゃえば?渉(ワタル)のベット使っていいから。」
思わず飲んでたミルクティーを吹き出しそうになった。
なにを言ってるんだ母上よ。
「いいんすか?んじゃ遠慮なく。」
遠慮してください。
どゆこと!?
マジどゆこと……。

