『好きだよ』



「だから、この問題にはこの公式を当てて……。ねぇ、2人共聞いてる?」


「聞いてはいる。」


「だが理解出来ん。」


「はいそこドヤ顔しなーい。」


カテキョ始まって30分。


私達2人はもうお手上げ。


分かるか数学なんて。


こんな公式日常なんかで使うかボケぇ。


「今こんな公式使わねー、とか思っただろ楓。」


「なぜバレたし。」


「俺も思ってたから。」


「思ってたんかい!」


もうなんなのこの人…。


「てかカテキョ何時までやってるんですか?」


雅はそそくさと数学を仕舞って言った。


諦めたのか!


「ん~……いつもバラバラだな。楓が終わるまで。」


「今日はもうおわr「りませんよ。」ですよねー。」


「そうか。んじゃ楓頑張れ。私この前のマンガの続き見るわ。」


「うわっ、卑怯者!」


「いいじゃん、私は明日補修行かなきゃなんないんだし~。」


そう言ってベットに寝転がってマンガを読み始める雅。


こうなったらほんとに読み終わるまで反応がない。


「さてさて楓。続き。」


「だが断る!!」


「駄目。はい、ここにこれ入れて…。」


祥弥の鬼ーーーっ!!!