部屋についてすぐ祥弥も入ってきた。


「え?マジでどゆこと。」


「うん、だからね…。」


説明しようとするといきなり祥弥の上着が頭から被せられて、言葉を続けられなかった。


代わりに祥弥が喋り始める。


「夏休みに見せてもらったテストの結果があまりに酷いもんだからカテキョしてやってんだ。」


「えぇーっ!!」


私は上着を投げ返した。


「そゆこと。カテキョ頼んだ訳よ。」


ポカンとしていた雅がだんだんとニヤついてくる。


マジでその顔やめれ。


「てか、祥弥の上着冷たい。ハンガーにかけてよ。」


「あっためとけよ。」


「やだよ!暖房が1番あたるとこ空けてあるからそこ引っ掛けて!」


「はいはい…。トイレ行くから数学準備しとけよ。あ、雅ちゃんもよかったら教えるからあるならだしときな。」


と、言って1度祥弥は部屋を出た。