「ん、んん。・・・今何時?」
朝6時。
6時半にセットされた目覚まし時計もまだならない頃。あたしはパッと目を覚ました。
いつぶりだろう、目覚まし時計、そのあとのお母さんにひっぱたかれなく自分で起きるのは。
目も覚めたからベットからはいだし、キッチンに向かった。
「おはよう」
「あら、早いじゃない。珍しい。」
お母さんも驚きのようだ。
「やっぱり高校生になると違うのかしら」
そう、今日は高校の入学式。
『早く起きた』というよりも『寝れなかった』という方が正しいのかもしれない。
それほど心待ちにしていた高校生活。
なんでかって?
もちろん、恋、恋、恋をするため。
そりゃ中学校でもできた。
でもあたしにはできなかった。
・・・地味子だったんだから。
