「っ…、ぁ…」


罪悪感が喉までこみ上げてきて、さっきみたいに嫌だと叫びたいのに、声が出ない。

必死に、大森君を見つめる。


「何その顔…。グッシャグシャじゃん…。…もしかして、許してほしいの?」


うん、うん、と言いながら頷く。


「じゃあ、頼んでみろよ。そしたら、キスだけで許してやる」


あぁ、どうせ私は逃げられないんだ。そう諦めて、口を開く。


「大森君、お願い許し…」

「だめ」


怖い。なに、こんどは、なに?


「俺の事、もうそう呼ばないで…。名前で頼まないと、許してあげない」


「…っ、瑞希、くん…っ。お願い、許して…」

「…」

「ごめんなさい、ごめんなさい…。だからお願いします…」