階段を上がって、廊下を歩き、ホームルームのドアを開ける。
そしたら背後から誰かに肩をたたかれた。


「おはよ」

「あ、大森君」


相変わらずいつ見てもやっぱり藍音の言った通りイケメンだ。


「おはよー」

「あ、と、」


私が笑顔で挨拶を返すと、大森君は突然ドモってしまった。


「あ、その、きの、昨日の…」

「昨日?」

「…昨日の、その、怒られなかった?」

「ちょっとね。でも大丈夫だよ、ありがとう」