君の隣が好きだから



「じゃぁ。みんな教室戻ってから、1人づつね!!ていうことでとりあえず解散。」

『は~い。』

『わかった!!』


またまた、向葵が助け船を出してくれて助かった。

向葵ほんとありがとう!!


みんながゾロゾロと教室に移動し始めたから、教科書を適当に片付けて私と向葵も移動するために廊下に出た。


廊下に出ると、視聴覚室とは違って『ミーンミーン』と蝉もうるさくて嫌になる。

おまけに、生ぬるい風が首元をすり抜けて気持ち悪いのなんの。


向葵は視聴覚室を出た瞬間に『うっ!!』と言っていた。


「うっわぁ。うるさいし、あっつい。」

「本当に朝から蝉うるさいし、暑いよね~。」


向葵は下敷きでパタパタと仰ぎだした。

いっつも下敷きなんて使わないくせに・・・なんでこういうときは持ってくるんだよ!!