車内恋愛 ~8両目の王子様~



「なにボーッと突っ立ってんのー。」

「え?へ?いや、別に..」



とりあえず、美保に何も悟られないように冷静に返事をしてみた。




けど...



「..楓。何かあったでしょ。」




完璧に、何かを見透かした様子の美保。



「あの、う、うん、ちょっと...」



さすが美保、と思わずにいられない。


いつも私が考え事や悩みがあると、美保は絶対に私の異変にいち早く気づくから。