車内恋愛 ~8両目の王子様~




「もういいから席に着けー。」


そう先生に背中をポンッと押され、私達は各自の席に着く。

といっても、私と美保の席は隣同士。


ついこの間にした席替えのとき、運命的に私の引いたクジが美保の席の隣の番号だったから。






「さー、授業を始める。」


あれ、まさか、さっきのチャイムは朝のホームルームの始まるチャイムではなく、1限目が始まるチャイムだったの?!

..と、今更ながら、先生の一言でやっと気付いた私。