「小さい頃からずっと一緒で、学校も部活もバスケするのも。何をするのも一緒で……」
急に言葉を詰まらせた勇大先輩。
「何、号泣してんのよ。」
ふふ、と柔らかく笑った都子先輩。
ぐいっと涙を拭って、部長は続けた。
「俺が部長になって、いろんなことで悩んでたり大変だった時に…ずっと傍にいてくれて、支えてくれて。本当にいい幼なじみを持ったと思ってる。こんな俺に、今までずっとついてきてくれて、ありがとう。」
そう言うと、都子先輩は勇大先輩を抱き締めた。
「ちょっとちょっと!!2人の世界に入るなよな~……う、ううう、勇大~!!!!」
「わ、タクまで……ははは。」
「…………まぜろ。」
ガシッと全員を包み込むように、カズ先輩も加わって団子みたいになった先輩達を抱き締めた、というより抱きついたの方が正しいかもしれない。
「うううう~……引退したくねえ~よおお~!!」
「わ、私も~!!」
「俺もだよ……」
「ああ……」
そんな先輩達を見て、2年生も俺達も糸をプツンと切ったように泣き始めた。
まだ、卒業ではないのに。


