「ん?」
首を傾げながらニコッと笑う結愛。
「この試合、勝ってインターハイに行ったら……また応援頼むな。」
「うん、もちろん!!」
「それと……」
言葉を付け足した俺に、結愛はまた首を傾げながら笑う。
本当、いつもその笑顔に救われる。
「この試合が終わったら、結愛に伝えたいことがあるから……」
そこまで言って、何て続ければいいのかわからなくなってどもっていると、クスッと笑う声がした。
「わかった。応援して待ってるからね。いってらっしゃい!!!!」
ポンッ、と背中を押されてコートに向かう。
振り返るとまた笑ってくれた。
「レジ、お前も男だなー。」
「俺なりのケジメっていうか、何て言うか……このままじゃ、何も進展ないですから。」
「んじゃ、インターハイ出場っていう手土産をコートから持って帰らないとな!!」
「……はい!!」
勇大先輩は優しく笑って、くしゃっと俺の頭を撫でた。


